10×10-Haus 2015

三角形の変形敷地にたつ、大きさが約10m×10mの正方形の住宅です。建物を傾けて配置することで、周囲に3つの外部空間(もてなしの庭、遊びの庭、ユーティリティの庭)を設けています。頂部をずらした四角錐の屋根は、角度によって見え方の変わる立山連邦へのオマージュです。正方形は外壁面積を最小に抑えることができるので、外壁からの熱損失や外壁材の費用を減らすことができます。屋根面は構造垂木の現しとし、L字型のLDKにリズムを与えます。1階にはリビング、主寝室、書斎、水回りなどの主要な部屋を回遊できる配置とし、平屋建のように暮らすことができます。子供室とワークスペースのある2階は、屋根裏部屋のような遊び心あふれる空間です。1階から2階へと連続する構造材が大屋根の一体感を強調します。床材、建具、家具の全てにおいて木の表情が味わえるよう様々な樹種を組み合わせています。最新のCADソフトを使って構造部材の寸法を算出し、プレカットができない部分は手刻みによって仕上げました。